現在のインド東部(主にベンガル州)とバングラデシュ地方にまたがるベンガル地方で、ヒンドゥ教、イスラム教、仏教の影響を受けつつも、それらには属さず、町や村を転々として、歌い、踊ることを修行とする人たち。

乱暴な言い方をすれば、インドの一地方~バングラデシュの民族音楽の一つ。

ではあるけれど、音楽以前にその思想面が大きく、神(心の人)が住む場所としての
人体を尊重し既成の習慣からの脱却を目指す。

(思想面に関しては外部の人間にはわからないことが多いのでこの程度にしておきます)

バングラデシュではユネスコの世界無形文化遺産に指定されており、一見その数は減っているようですが、現実は、生活のため「バウルの歌をうたう人」は増えているらしいです。

ユネスコのページ(参考に)

 

音楽面では、歌が中心。独りから数人まで、その時々で編成は変わるが、独りでも完結する。

詩と曲は伝統的な歌いまわし+過去の聖人の詩 がほとんどですが、独自の詩と曲(歌いまわし)で唄うバウルもいる。

 

 

 

楽器:

エクタラ:1絃琴。歌のガイドとしてのドローンを出す。

ドウギ:小型の太鼓(バヤン)。素焼き又は金属

グングル:足に付ける鈴

以上3点を歌と共に同時に演奏するのが最も基本的なスタイル

 

他に

ドタラ:4~5弦で基音がダブルの小型の撥弦楽器。

バウル以外の民謡でも使用される

コモク:小型の太鼓に弦を張って張力を左手で調節しながら、右手で持った義甲で弾くバウル特有の楽器

タブラ・バヤン:インド音楽全般で使われるおなじみの太鼓

コール:素焼きの両明太鼓 民謡などでも使われる

ハルモニウム:東アジア音楽全般で使われる小型のオルガン

コルタル:小型のシンバル。インド他で宗教儀式で広く使われる。

カンジュリ:小型のタンバリン